肩こり
「あー、今日も肩が張ってしんどいなぁ…」
命に関わるものではないだけに、辛くてもなかなかひとに心配してもらえない肩こり
男女ともに1・2位を争うほど多くの方が訴える症状です。
(厚生労働省:令和元年・国民生活基礎調査)
肩こりは現代人の宿命?
肩こりの主な原因は『姿勢』と『運動不足』です。
パソコンやスマホ・タブレット、仕事でも勉強でもプライベート時間でも、デジタルデバイスから離れられない現代生活。
モニタに顔を近づけたり、うつむいて手元をのぞき込んだり、気が付くと一日の大半せなかを丸めている方も少なくないことでしょう。
また長時間座って過ごすことの多い今の時代、座っている姿勢によっても肩こりがますます助長されてしまいます。
デスクワークなどで、椅子に浅く腰掛け、背もたれに思いっきりからだを預けるような姿勢は、背中を丸めさせ猫背をくせづけてしまいます。
車を運転する際のドライビングポジションも、どれだけ気を付けても肩が前に入るのが必然で、長時間の運転も肩こりにつながります。
頭の重さは体重の10%、背骨の重心から前のめりに離れるほど首・肩の筋肉の負担が過剰に増してしまいますので、姿勢と肩こりは密接な相関関係にあります。
さらに、パソコン・スマホの普及により体を使わないで済む仕事や作業が増えましたが、その反面あえて自ら体を動かす意識を持ったり、運動する習慣を作らない限り、運動不足に陥りやすい状況が出来上がってしまいました。
環境を整える
デスクワークや勉強の際には、机と椅子の高さを体に合わせて調整する、座りっぱなしにならなくて済むように立って作業できる環境を見つける・作る。
また、車を運転するときも、ハンドルが遠くなり過ぎないよう、シートとの距離や高さを合わせるなど、ちょっとした意識で今よりも凝りにくい環境を整えることができます。
ストレスも大敵
ストレスによって交感神経が優位に立つと、筋肉を固く・血管も固くなり、血流不足に陥りやすくなります。
その結果、血流不足でいらだった組織から発痛物質が出たり、回収されない老廃物が不快感やコリを助長したりと、さらに交感神経を興奮させてしまう悪循環を招いてしまいます。
肩こり対策
肩こりに劇的に効く特効薬は、残念ながらありません。
『姿勢を意識すること』と『動かすこと』がシンプルですが一番効果的です。
また、首・肩を温めることも肩こり解消には有効です。
心地よく温まると、緊張もとれやすく、気持ちもリラックスできるので血行改善だけでなくストレスの軽減にも役立ってくれます。
肩こり解消のために動かす、と漠然といわれてもどう動かすのがいいのか難しいところですね。
しかしコツはあります。
ポイントは肩甲骨を動かすこと。
とはいえ動かそうと意識すると、肩甲骨自体が力んでしまうこともけっこうあります。
なので、おすすめは『肘を大きく回す』。
肘に意識を持っていくとダイナミックに肩甲骨を回せますし、自然と力まずに動かせます。
また、ジョギングやランニングも、腕振り動作が、肩こりの原因となる、僧帽筋・菱形筋・肩甲挙筋に適度な刺激となり肩こり対策には効果的です。
ただし、斜角筋症候群の方は、有酸素運動時の継続呼吸で肩こりが増悪する場合もありますので、ご注意を。
区別したい、『見過ごせない肩こり』
肩こりのなかには、放っておくと危険な、内臓疾患からくるものもあります。
たかが肩こりと見くびることなく、当てはまる特徴などがあれば念のため医療機関を受診することをおすすめします。
【右肩のこり】:肝臓疾患・胆石
【左肩のこり】:心疾患・肺疾患・膵炎
【肝臓疾患】
肝炎などの肝臓障害があると、肝臓の上の横隔膜が刺激され、肩の動きに影響が出ます。右の首部分から肩の後ろにかけての痛みも見られます。
【胆石】
胆石症の1/2~1/3は何らかの症状が現れてきますが、多くの場合は上腹部の不快感や右肩こり、右背部鈍痛といった症状です。
急性胆嚢炎を起こした場合、突然激痛に襲われることもあります。脂っこい食事をとったあと、上腹部不快感が右肩・右背部へ広がる激痛に変わり、嘔吐や悪寒、発熱を伴うといったケースがあります。
【心疾患】
狭心症や心筋梗塞では、肩付近に痛みやだるさを感じることがあります。特に左側の肩や背中、胸付近に痛みが見られます。心筋梗塞が発症する前には多くの場合で狭心症の発作が起こります。肩こり以外に、背中全体の痛み、強い胸焼け、胸の締め付けなどがあり、このような症状が日常起こる場合、注意が必要です
【肺疾患】
肺結核や肺膜炎になると、咳やだるさ、微熱などの症状が起こりますが、初期症状として肩や背中にこり、だるさが出ることがあります。また肺がんの症状として、肩こり、肩から上腕にかけての痛みが現れることもあります。
【膵炎】
アルコールを多飲する方が発症しやすく、みぞおちから左の背中・肩にコリや痛みが現れることがあります。
また、下痢や便秘など胃に不調があるときも、肩こりや肩甲骨の間の痛みが見られることがあります。
えにしの肩こり施術
一般的なマッサージでは、肩こりの訴えに対し肩のマッサージを施しますが、当整体では、肩だけでなく、肩甲骨(棘下筋)、背中(僧帽筋)、胸(大胸筋・小胸筋)、首の前側(胸鎖乳突筋・斜角筋)など、全体的なバランスを診て施術します。
また、肩こり予防の体操やストレッチなど、対処法もお伝えし、辛くない生活を目指していきます。
- 自宅などのくつろげる場所で施術を受けたい
(他の人の気配に落ち着かない) - 移動の時間・手間が惜しい
(また、着替え・メイクの手間も煩わしい) - 在宅勤務など、仕事の合間の空き時間を有効に使いたい
- 家事・育児・介護など、家を離れられない
(長時間家を空けられない、託せる人がいない) - 妊娠中で腰の痛みや肩こり、足のむくみが辛いけど、外出がしんどい
- 施術後は、心地よくリラックスしたまま、そのまま眠りにつきたい
- 自分へのちょっと贅沢なご褒美として
このようなご要望におこたえして、出張施術をおこなっています。